近ごろは進路を譲ってもらった時や渋滞減速時にハザードを使うという習慣がほぼ定着しているようです。 ところが940のハザードスイッチは一時代前の定位置である、方向指示器レバー近くのステアリングコラムにあるため、それをやろうとすると不便この上ない思いをします。 しかし嬉しいことに厚顔960(〜93)ではハザードスイッチがダッシュに移動されているので、同じダッシュデザインの940へそのまま持ってくることができるのです。 以下、ダッシュへのハザードスイッチの増設についてレポートします。(2001.11.10)
ハザードスイッチを一番使いやすい位置に設置するために、ステアリングコラム左側のスイッチのレイアウトを変更しました。 4つあるスイッチは左から、サンルーフ、デフォッガー、ODオンオフ、予備となっていましたが、サンルーフスイッチを一番右の予備の位置に移して、一番左を空けました。 右の2つのスイッチはもともと予備の場所なので内部照明はありませんが、サンルーフを夜間使うことはないので、照明はなくても不自由しないと判断しました。 もちろん、部品を取り寄せれば照明することはできます。
ハザードスイッチはリレーと点滅電球を内蔵している関係か、想像していたよりもかなり大きく、重たいものでした。 また、正面のつや消しプラスチックのスイッチ部分の質感も申し分のないもので、例によって高価とは言え説得力のある作りの良さを持っています。 写真でもわかるようにMade in Germany、HELLA製のどっしりしたもので、まるで拳銃の弾倉のようです。
配線作業にあたっては、ステアリングコラム下のダッシュのアンダーカバーと、ステアリングコラムの上部カバー及びダッシュのパネルを外します。 ダッシュのパネルはエアコンスイッチの左端部分をつまんで手前に引くと外れますが、中央に大きな留めがあるのでパネルの細い部分が折れないように下から手を回して留めの部分を押し出すのがコツです。 次に方向指示器へ集まるコードの束の中から、左(緑)、右(緑−青)、電源(黄)、アース(黒)のコードを見つけ、コードを分岐させます。 手が入りにくい場所なのでこのモディファイで一番苦労する場面です (白状すると、私はこの部分の作業を木野内@945さんのご好意に甘えてお願いしてしまいました)。 次に分岐したコードをスイッチの穴から取り出し、コードの先にスピーカ用の平端子を電工ペンチで取り付けます。 このときショート防止用のスリーブを付けるのを忘れないようにします。 最後にスリーブを被せた平型端子をハザードスイッチの端子に差込みます。 ハザードスイッチの端子は、R,L,30(電源),31(アース)を使います。RとLは取り違えても差し支えありません。
元々あったハザードスイッチは従来どおり機能します。しかしそのスイッチが電源オフ時でも動作する(この機能は非常時に必要になる)のに対して、増設したハザードスイッチは電源がオンのときのみ動作する、という違いがあります。
ハザードスイッチには電球が内蔵されていて、作動するとスイッチ部分全体が赤色で点滅します。 リレーの作動音と相まってなかなか豪快で、おそらく最近の車では味わえない骨太な感覚です。 正直言って感動しました。
ハザードスイッチ: | 3523511 | 10,700円(税別) |
スピーカ用平型端子(Sサイズ): | 4個 | 180円(税別) |
分岐端子: | 4個 | |
接続コード: | 0.75sq 約30cm×4本 (黒、黄、青または緑2) |